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プレセミナー

Pre1・2 思考様式の幅を広げる方法
“ Enlarge your mindset and help others to do it. ”
マルコ・ロンザーニ
「幸福な人の世界観は不幸な人のそれとはまったく違うものだ。」
−ヴィトゲンシュタイン−(オーストリアの哲学者1889-1951)

マルコ・ロンザーニ氏は、斬新な視点とイノベーションを創り出す体験を通じて活力を生み出すための手法「システミック構造コンステレーション」(プレセミナー1)および「テトラレンマ・ワーク」(プレセミナー2)の2つワークショップを提供してくれます。どちらか一つだけでも、あるいは両方に参加しても良い構成になっています。「活かし合う力を高める」ためには 新しく創造的な視点を生み出すことは不可欠と言えます。この希少な機会を是非お見逃しなく!

Pre1 関係性を刺激し変容させる
『システミック構造コンステレーション』
〜望む未来を“体感する”ことで活力を生み出す〜

このワークショップでは、解決志向な「システミック構造コンステレーション(SySt)」と呼ばれる最も進化した形のコンステレーションワークが持つ賦活力を体験していただくことができます。人が自身のシステム(チームや組織、家族、ゴール、葛藤等)に関して持っている内なる絵の要素同士の関係性(構造)に刺激を与えるメソッドと言えます。そして、望ましい未来のイメージに従って、その関係性を変容させていくことを可能にします。この手法の素敵なところは、ソリューショントークをすることで得た「望む未来」のイメージを、実際にその中に生きているように体験できることです。このワークを体験すると、その「望む未来」に沿った方向で色々なことを体験したり行動変容を起こすように思考様式が変わっていることに気づきます。

<このワークショップで体験できること>
  • ◆自分をシステミック構造コンステレーション(布置)の一部と見る時に、システムの様々な要素をシンボルとして認知するのを体験することができます。この文章は抽象的でわかりづらいかもしれませんが、実際のワークはとても体験しやすいものです。
  • ◆コンステレーションワークには主役、主役の表象要素、オブザーバーのいずれかの役割で参加することができ、どの立場から参加しても変容体験の意義を感じることができます。
  • ◆コンステレーションワークで重要な5つの変容カテゴリーとそのロジックを学ぶことができます。これらはこのワーク以外においても応用可能な考え方です。
    1. 問題構造から離れるためのコンステレーション
    2. ゴールに向かう戦略とステップのためのコンステレーション
    3. 不可解な状況の霧を晴らすためのコンステレーション
    4. 強みやリソースを探索してバランスをとるコンステレーション
    5. 葛藤を越えてより高いレベルの決断を促すコンステレーション
  • ◆コンステレーションワークにおける4つの基本的インターベンション技法を学ぶことができます。これらもこのワークの枠を超えて応用可能なものです。
    1. 加える(Adding)
    2. 分離する(Separating)
    3. つなげる(Connecting)
    4. 分類する(Sorting)
  • ◆学んだことを日常的な仕事に応用する自分なりのやり方を発見することができます。

<システミック構造コンステレーション (SySt)について>
SyStはもともとドイツ・ミュンヘン大学の言語哲学教授マチアス・ヴァルガ・フォン・キベッド博士とパートナーのインサ・スパーラーによって開発されたもので、人という具体的な存在とゴールや課題などの抽象的な概念に関しての捉え方を刺激し変容させる高度に効果的な手法です。

ワークの中では、主役(クライアント)がトピックとして選んだことのシステム要素を他の参加者の身体でシンボリックに表現される位置に配置します(コンステレーション)。そうするとそれぞれの要素の関係性が視覚化されます。そして見えてきた問題の構造に対して新しい要素を加えたり配置を変えることで、主役の望む方向に沿ったまったく新しい要素間の関係性を創り出します。主役は客観的な位置からコンステレーションを見ることもできるし、望む変化を加えたあとのコンステレーションの中に自分の身体を入れてみることで、新しい構造を内側からリアルに体験できます。言葉の説明は難解に聞こえるでしょうが、実際にやることは非常にシンプルです。

キベッド博士夫妻の良き友人であったソリューションフォーカスの開発者スティーブ・ディシェーザーとインスー・キム・バーグは、SyStとSFがいかに多くの共通点を持っているかを強調しています。もし大きな違いがあるとすれば、コンステレーションワークでは、SFが会話によって達成することを身体を配置するという物理的な方法で達成することにあります。解決を言語化する以前に、要素の配置という視覚化された図で見ることによって、より幅広い捉え方をそこから生み出していく解決の核のようなものとしてコンステレーションを体験することができるでしょう。あなたの望む解決を実際に目で「見て」、身体で「体験してみる」機会に皆様をお誘いしたいと思います。ワークショップでお目にかかりましょう!

Pre2 新しい視点とイノベーションを生み出す
『テトラレンマ・ワーク』
〜思考の枠を広げることで活力を生み出す方法〜
通訳:青木安輝

このワークショップでは、決断を下す、葛藤を解決する、行動パターンを変化させる、高いレベルのイノベーションを生み出すなどの成果を求めるための構造として「テトラレンマ」思考法の持つ力を体験していただきます。

開発プロセスの過程で、重要な決断を下さなければならない、あるいはゴールに向かうために葛藤をうまく解決しなければならないという場合には、その解決に至る前に迷いこんでしまった袋小路やジレンマを乗り越える必要があります。それらの課題をテトラレンマという分類でとらえたいくつかの異なるポジションから眺めてみるだけで、びっくりするようなまったく新しい視点やイノベーションが生まれ、様々なリソースや能力が発揮される刺激となることがよくあります。

<このワークショップで体験できること>
  • ◆思考枠を広げるための一般論理カテゴリーとして「テトラレンマ」の5つのポジションについて学びます。
  • ◆テトラレンマ・コンステレーションの5つのポジションを、主役、シンボル役、オブザーバー役のいずれかで体験することができます。
  • ◆テトラレンマをコーチングや決断プロセスの中に応用する方法を学びます。

<テトラレンマ(四句分別)とは>
「テトラレンマ」はサンスクリット語の "čatuškoti" に由来し、「4つの面」という意味を持つ論理構造を表す用語でした。正しい判断・決断が必要とされる状況で活用されてきました。9世紀のインドにおいては、法廷での裁きを正しい論理に基づき理性的に下すために使われており、4つのポジションが定められました。原告の訴えのポジション、被告の反論のポジション、それらのどちらも同時にとるポジション、それらのどちらでもないポジションの4つです。仏教理論の中では、5つ目の「無」ポジジョンというのがあり、それらの4つのポジションのどれでもなく、さらにその説明でも表せないポジションとされていました。これらのすべての視点を体験的に通過してみると、決断を下すための捉え方が広がり、状況を新鮮に捉え、イノベーションを生み出す素地がつくられます。

マルコ・ロンザーニ Marco Ronzani(スイス)

マルコ・ロンザーニは、1954年イタリア生まれのスイス人で、コーチ、調停者、組織開発コンサルタントとして国際的に活躍しています。非暴力コミュニケーション(Marshall Rosenberg)、ソリューションフォーカス(Steve de Shazer, Insoo Kim Berg, e.a.)およびシステミック構築コンステレーション(Matthias Varga von Kibed, Insa Sparrer)を土台に据えて独自に発達させたユニークなスタイルでコーチング、調停およびコンサルティングを実施しています。

マルコは個人の習慣や態度、およびチームや組織における文化を集合的に変容させることを専門としており、国際的に活躍するソリューショニストのネットワークであるロンザーニカンパニーのオーナーです。クライアントによるマルコ評は、水平思考が得意で即興で思いついたことを発展させる天才。スイスのバーゼル大学卒、法学博士。
marco.ronzani@ronzani.ch

Pre3遊ぼう、楽しもう、仕事しよう!
“Let's play, Let's enjoy, Let's work!
トーマス・スイテク
アーサー・ルインスキー
ジャック・チェプコウスキー

私たちのチームはこれまでの経歴の中で、会社やチームの目的・目標に合わせてカスタマイズしたソリューションフォーカス式のゲームに参加することで、望ましい変化に向けてのインスピレーションや刺激などが生まれるように工夫したワークを実施してきました。そのような私達のプロフェッショナルな場づくり経験に基づいたワークショップです。室外でも室内でも実行可能な「封筒ゲーム」「ドミノ質問ゲーム」その他のゲームを実際に皆さんに体験していただきます。実際の現場で、クライアント企業の皆さんから組織目標の文脈と関連づけてゲームを実施することに関して数多くのご意見をいただき、組織開発の現場で改良を重ねてきました。

さて、実際にSFゲームに参加してあなたがどのような気づきを得ることができるか、どうぞお試しになってみてください。

トレーナー紹介

トーマシュ・スウィテクさん、アルトル・ルインスキーさん、ヤツェック・シュツェプコウスキーさんの3人組は、ポーランドで活躍しているSFプロフェッショナルです。それぞれが医療的サポート、個人コーチング、グループコーチング、そして企業研修の講師等多様な領域で活躍されています。どのようなクライアント企業に対しても、その現場で有効なやり方を見つけてソリューションフォーカスの考え方やツールを紹介することを第一に大切にしているそうです。

Pre4チーム・インピータス(Team Impetus)モデル
〜解決志向なチーム戦略と変容への道〜
ジョン・ブルッカープロフィール

ジョンさんが創造性開発トレーナーとして世界中で研修を実施してきた経験とソリューションフォーカス仲間との研鑽の中から生まれたものが結びついて創られた「チーム・インピータスモデル」の中では、自然に「既にうまくいっていること」と「これから達成したいと望むこと」に焦点をあてていきます。このモデルはチームに変化を起こしたい時に大変有用なフレームワークを提供してくれます。そして柔軟性および汎用性が高いので、様々な目的で使用できます。パフォーマンス(成績)の良くないチームに数字をあげてもらいとき、チームのビジネス戦略を変更したいとき、その他チームが抱える様々な問題に対して解決に至る道標を提供してくれます。

human ski jumper
Team Impetus 概念図
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チーム・インピータス モデル
● 起動力を生み出す (Create Impetus)
● 未来を感じる (Sense Future)
● 戦略を作る (Shape Strategy)
● 進度を測定する (Assess Progress)
● エネルギーを補給する (Source Energy)
● 勢いをつける (Add Momentum)
● 浮揚のきっかけをつくる (Provide Lift)
● ジャンプ! (Take Off)
“チーム・インピータス”実践者の感想
「あるNGOのメンバー7人に対してチームビルディングを実施する機会があったのですが、あなたの素晴らしいプログラムのおかげで、チームビルディングのシナリオがより豊かなものになりましたた。まず「起動力を生み出す(Create Impetus)」のステップの大きな効果で、色々なアイデアが出ました。そして次のステップがスムーズに進み、最終成果として5つのアクションポイントに全員の同意が得られた実りある1日となりました!」
フィリップ・リーベンス(チームビルディング・コーチ)
「いくつかの管理職チームに“チーム・インピータス”を応用してみたところ、この種の会議のファシリテーションが容易になったことを実感しました。具体的な結論を出すことに結びついたり、参加者が他の参加者に認められる度合いが高まることが喜ばれました。」
アントン・ステラマン(イル・ファーロ社)
「チーム・インピータスを使ってみたところ、クライアントから以下のような感想をもらうことができました。『これからどこに向かいたいのか、そのために必要なことは何であるかに関する洞察が得られやすくなった』『実行すべきことのリストをつくりやすくなった』『チームメンバー同士の相互尊重する態度が増えた』『エネルギーがグンと高まった!』」
グリス・アートセン(コンサルタント)
ジョン・ブルッカー(英) John Brooker

VISAの上級管理職を長年務めた後、英国のオープン大学においてMBA(ビジネス修士号)コースの講師を14年間務める。「創造性開発」「イノベーションと変革」などのクラスを担当し、学生から好評を博す。2004年より西欧、東欧、中近東、アフリカ、アジア、米国にてソリューションフォーカスを活用した研修で、多文化共生チームのファシリテーションを実施している。クリエイティブ・ゴリラというメルマガが大好評!
クリエイティブ・ゴリラ (yes!and...)

通訳:青木安輝 (株式会社ソリューションフォーカス代表取締役)
青木安輝

高校生の交換留学制度AFSの奨学生として米国ニュージャージー州に一年間留学。24歳の時に心理劇(サイコドラマ)の大家ザーカ・モレノ女史のワークショップ通訳を務めた際に、わかりやすく軽妙な意訳が大変好評であったため、以降さまざまなタイプのワークショップで通訳として活躍。これまでに通訳した専門家や指導者は多岐に渡り、シッダヨガ導師グルマイ・チブラサナンダ師を始めとするスピリチュアル系の教師、NLP開発メンバーのジュディー・ディロジアー女史やスティーブ・ギリガン博士、ブリーフセラピーの世界で著名なスコット・ミラー氏やバリー・ダンカン氏、「可能性療法」のビル・オハンロン氏や「安全のサイン」手法のアンドリュー・ターネル氏等SF関連領域の有名講師、そしてSFワークスのマカーゴウ博士やSFアカデミーのディロルフ女史を始めとするSOL Worldの仲間たち等枚挙にいとまがない。青木氏は自分の通訳スタイルに関して「私はいわゆる通訳はしていません。講師が言うのを聞いて私が理解できたことを自分の言葉でしゃべっているだけです。」と言っている。

通訳:島瀬結城子
島瀬結城子

会議通訳者。

大学卒業後、メーカーでのOL生活を経てかねてより希望していた英語通訳、翻訳の勉強を開始。近年は報道機関における翻訳と共に、企業内での会議や研修を中心にNGOの講演なども合わせさまざまな分野で逐次・同時通訳業務を実施している。青木安輝氏を通じ解決志向を知りJ-SOLの開始当初より通訳業務で参加。講演や分科会で人々の表情や瞳が変わっていく様子を楽しみにしている。他の参加者のサポートをしつつ、自らも得るところ、そして勇気づけられることが多く、J-SOLを貴重な機会と位置付けている。